Wed, 30 Jan 2008

肖り者(あやかりもの)

「他の人があやかりたいと思うほどの幸せな人。また、同じ果報にめぐりあった幸せ者」。(大辞泉)

関連リンク

世の人肖り者とて舛掻(ますかき)をきらせけるとはどういう意味? -OKWave

posted at: 07:52 | アメリカーナひゃっかじてん ~ アラー

Tue, 29 Jan 2008

アメしょん

「アメリカに小便をしに行ってきたようなものだ、の意」で、海外渡航が珍しかった頃、少しアメリカに行っただけの人を揶揄する言葉。
昭和初期に使われ、昭和25年ごろにも復活して流行した。
揶揄だけではなく、アメリカに行った当人が「俺はアメしょんに行ったことがある」のように控えめな自慢の言葉として使うこともあったようです。

関連リンク

悠遊館21・えんぴつの匂い54
今朝の浅草

posted at: 06:33 | あみじゃくし ~ アメリカ

Mon, 28 Jan 2008

あまみきゅ

「沖縄の開闢神話に登場する始祖神」。
アマミキョ、アマミクなどともいい、女神。
男神「しねりきゅ」とともに沖縄の国土を作りなしたという神話が伝えられている。
奄美大島はあまみきゅが降臨した地とされ、そこの人々はあまみきゅの子孫という話もある。

関連リンク

沖縄地方の神話
語彙詳細 ― 奄美方言

posted at: 07:33 | あまつさえ ~ あみじま

Sun, 27 Jan 2008

天児(あまがつ)

「形代として幼児のそばに置き、災厄を移し負わせる人形」。
平安時代に貴族のあいだで行われるようになった風習で、江戸時代から一般に行われるようになったもの。
雛人形のルーツの一つと言われているようです。

関連リンク

雛人形(ひな人形)の歴史・形代(かたしろ)・天児(あまがつ)・這子(ほうこ)
岡山県立博物館:デジタルミュージアム読み物でみる岡山の歴史

posted at: 18:03 | あほたれ ~ あまっさえ

Sat, 26 Jan 2008

阿呆(あほう)

「阿呆の足元使い」
「つまらないことに、いちいち人を使う愚かさをいう」言葉。

「阿呆の話食い」
「愚か者は人の話を聞くと、自分の力量も考えずに、すぐ実行しようとすること」。
(いずれも『大辞泉』)

posted at: 10:41 | あぶら ~ あほだら

Thu, 24 Jan 2008

危ない(あぶない)

「危ない」と「危うい」の違いについて。
「『危うい』には、気がかりだ、不安だ、の気持ちが込められる。『危うい立場』と『危ない立場』には微妙なニュアンスの違いがみられる」(大辞泉)。

posted at: 07:44 | あねにょうぼう ~ あぶやまこふん

Wed, 23 Jan 2008

姉家督(あねかとく)

第一子が女子で、その下に男子が生まれても、長女に家督を相続させること。
ただし家長は長女の婿になる。
北関東や東北の漁村などにあった慣習だが、明治時代の民法によって、現在行われている長男への相続に移り変わった。
労働力確保のための方式と考えられているらしい。

関連リンク

姉家督

posted at: 07:44 | アトミック ~ あねったい

Tue, 22 Jan 2008

後足(あとあし)

「後足で砂をかける」は「恩義のある人を裏切るばかりか、去りぎわにさらに迷惑をかけることのたとえ」(大辞泉)。
しつこい状況の描写なのが面白い。

関連リンク

ささやきごと:「後足で砂をかける」についてシャワーを浴びつつ考える

posted at: 06:46 | あてじょう ~ アドミタンス

Mon, 21 Jan 2008

圧巻(あっかん)

「全体の中で、最もすぐれた部分」。
「巻」は、厳しく難関であることで有名な中国の試験「科挙」の答案のことらしい。最優等者のものを一番上に乗せたことから、書物の中で最も優れた詩文を「圧巻」と呼ぶようになったのが語源。

「相手を圧倒する」という意味の誤用がよく見られるようだ。

関連リンク

圧巻(あっかん) - 語源由来辞典
言葉の誤用 - 意味にご用心

posted at: 21:43 | あつかましい ~ あてじ

Wikiはじめました

このブログでは私が『大辞泉』を読んで気になった語句を毎日書き留めていますが、Webなどから追加で情報を得たり、また私自身の憶測が入ってしまうこともあります。
辞書読みの記録のつもりで書いているブログではありますが、やはり情報はより正確なものにしていくのがベターです。
また、色々な言葉について、もっと沢山の情報があれば楽しいだろうなと思っています。

というわけで、誰でも簡単に訂正や補足ができる場所を作りました。

Word Stones Wiki

ブログの記事を毎日自動的に取り込んでいます。
もしここをお読みいただいていて、書き足したいことや訂正があれば、こちらのWikiで当該ページを編集していただけると大変うれしいです!
各記事の下についている「Wiki」というリンクで直接当該ページを開くことができます。

posted at: 01:23 |

Sun, 20 Jan 2008

アタラクシア

「心の平静・不動の状態」。古代ギリシアのエピクロスが追求すべきと考えた。
エピクロスは快楽主義で知られるが、エピクロスの言うアタラクシアは、限られた欲求だけを満たし、色々な悩み事から解放された心静かな状態のことのようだ。

関連リンク

エピクロス - Wikipedia
松岡正剛の千夜千冊『教説と手紙』エピクロス

posted at: 18:28 | あだち ~ アッカド

Sat, 19 Jan 2008

遊糸(あそぶいと)

陽炎のこと。いとゆうともいう。
蜘蛛が長く糸を出して空を飛ぶことも指すらしい。はかなさを表わす言葉。
芭蕉の句に「糸遊に結びつきたる煙哉」がある。

関連リンク

糸遊に結びつきたる煙哉

posted at: 10:52 | あぜすげ ~ あだち

Fri, 18 Jan 2008

アストロラーベ

アラビア、ヨーロッパで中世に使われた天体観測用の道具。アナログコンピュータの一種とされる。
星の位置の計測や予測、測量、現在時刻を求めることなど、多彩な能力を持っている。

9世紀頃にアラビアで最初に作られ、18世紀に六分儀が発明されるまでは航海でもよく使われていたそうです。
また、ルネサンスでは芸術的なアストロラーベがたくさん作られたそうです。

関連リンク

アストロラーベを作ろう

posted at: 07:16 | あじわい ~ あせしらず

Thu, 17 Jan 2008

足元(あしもと)

「足元」がつく慣用句を挙げます。
個人的になじみがなかったものが二つほど。「足元の明るいうち」は「自分が不利な状態にならないうち」ということ。
「足元から鳥が立つ」は「身近なところで意外なことが起こる」ことや、急に思い立って物事を始めること。おもしろいイメージ。

その他の慣用句。「足元が軽い」は喜んでいて軽快な様子。「足元に付け込む」は弱みに乗じること。「足元に火がつく」、危険が迫っていること。「足元にも及ばない」、比べ物にならないこと。「足元を見る」は弱みにつけこむこと。

posted at: 07:56 | あしずりうわかいこくりつこうえん ~ あじろひろのり

Wed, 16 Jan 2008

アジール

ドイツ語の「Asyl」。「犯罪人や奴隷・債務者などが、報復などの制裁から保護を受けられるように慣習的に認められた場所」(大辞泉)。「統治権力が及ばない地域」(Wikipedia)。
近代的な国家が成立するとともに消えていった。
日本におけるアジールの研究では、網野喜彦『無縁・公界・楽』(平凡社ライブラリー)が有名。

関連リンク

アジール - Wikipedia

posted at: 06:35 | あし ~ あしずり

Tue, 15 Jan 2008

あざれる

魚肉などが腐ること。荒れ果てること。
伊勢・志摩では近年まで使われている言葉らしく、この地方の方言としているWebページがいくつか見られた。しかし『大辞泉』によれば石川啄木や中勘助も使用している。啄木は岩手、勘助は東京の出身。

関連リンク

伊勢の方言 1 - さるのちえ - 楽天ブログ(Blog)

posted at: 22:11 | あさざ ~ アサンブラージュ

Mon, 14 Jan 2008

阿漕(あこぎ)

「しつこく、ずうずうしいこと。義理人情に欠けあくどいこと」(大辞泉)
由来は阿漕ヶ浦という地名。ここは伊勢神宮に供える魚をとるための禁漁地だったが、阿漕の平次という漁師が密漁をして発覚し海に沈められたという伝説がある。
平次は病気の母に食べさせるために漁をしたということになっていて、旅の僧が平次の霊からその話を聞く段が謡曲などになっている。

関連リンク

阿漕浦友の会:阿漕が浦について
阿漕 あこぎ|曲目解説|大槻能楽堂

posted at: 08:38 | あこう ~ あさざ

Sun, 13 Jan 2008

顎(あご)

なじみのない慣用句もいくつかあったので、知っていたものも含めて挙げる。
「顎が落ちる」は「ほっぺたが落ちる」と同じ。「顎が食い違う」は当てが外れること。「顎が干上がる」は困窮する。「顎で使う」は人を使う様子。「顎で蝿を追う」、手も使えないことから、体力が衰えた様子。
「顎振り三年」は尺八の音を出すのに時間がかかることらしい。「首振り三年ころ八年」とも言う。
「顎を出す」、疲れきって歩いている様子、どうにもならないこと。「顎を撫でる」は得意げな様子。「顎を外す」は大笑いをすること。

posted at: 21:48 | あけい ~ あこう

あくどい

どぎつさやしつこさを表わす言葉で、「悪どい」ではなく、「灰汁」に由来するという説がある。
「化粧があくどい」などのようにも使う。

関連リンク

あくどい 2002/10/8(火)
灰汁(あく) - 語源由来辞典

posted at: 10:57 | あくさく ~ あけあわす

Fri, 11 Jan 2008

悪(あく)

「人道・法律などに反すること」の他に、「人名・官名などに付いて、性質・能力・行動などが、あまりにすぐれているのを恐れていう意を表わす」。平安時代などに使われています。「悪七兵衛景清」など。
「悪に強いは善にも強い」という慣用句は、「大悪人がいったん改心すると、非常な善人となるものだ」という意味。

関連リンク

悪 - Wikipedia

posted at: 23:46 | あきづ ~ あくざいりょう

Thu, 10 Jan 2008

秋津(あきつ)

トンボのこと。
「秋津島(洲)」(あきつしま)は日本の本州の古い名前。神武天皇が国土をトンボのようだと言ったことが由来とされている。

関連リンク

秋津島 - Wikipedia
Web日本語

posted at: 22:33 | あかやまあり ~ あきつ

Wed, 09 Jan 2008

アガパンサス

花の名前。「ユリ科の多年草。高さ50~100センチ」。アフリカンリリー。
つづりはagapanthusで、ギリシア語のAgape(愛、愛らしい)とAnthos(花)に由来するそう。

関連リンク

アガパンサス - 植物資料集 -- Ray:雑学事典
写真も。

posted at: 22:07 | あかず ~ あかやがら

Tue, 08 Jan 2008

赤い信女(あかいしんにょ)

未亡人のこと。
夫が亡くなったとき、存命の妻にも戒名(~信女)をつけてお墓に刻み、赤く塗る習慣があるそう。
今でも行なわれているのでしょうか。
「赤い信士」という言葉はないようです。

関連リンク

流浪の民。

posted at: 21:16 | あおやき ~ 飽かす

Mon, 07 Jan 2008

青北(あおぎた)

「西日本で八月から九月ごろにかけて、晴天の日に吹く北よりの涼しい風」(大辞泉)。秋の季語。

関連リンク

Malyrine.com/chocolate: 青北

posted at: 15:08 | あおかみきりもどき ~ あおやか

Sun, 06 Jan 2008

アウタルキー

自給自足経済のこと。「一国または一定の経済圏が、その国内または域内で必需物資を自給自足している経済状態」。(大辞泉)
政治的な文脈に親しい言葉なのでしょうか。戦前の日本では近代産業に必要な天然資源をどう確保するかが大問題だったので、この言葉が「強烈な印象を呼び起こしたようだ」(下記リンク参照)とのこと。欧米の大国への憧憬をもって使われたのかもしれません。

関連リンク

日本国家戦略研究所
世のため人のため > 雲古溜蔵蔵書 > 日本語 > 谷沢永一

posted at: 12:16 | あいや ~ あおかび

Sat, 05 Jan 2008

曖昧(あいまい)

なんとなく可愛らしい字面の「曖昧」。
「あやふや」との使い分けについてはこうある。「あいまい」は「意識的に物事をはっきりさせないでおく場合にも用いる」が、これを「あやふや」で置き換えることはできない。「あやふや」は「本人自身が言葉や態度をはっきりさせられずにいる場合に用いることが多い」。
んー、今まであやふやでした。
面白かったのは「曖昧屋」という言葉があり、「料理屋、茶屋、旅館などに見せかけて売春をする家」だそうです。
(引用は全て大辞泉)

posted at: 11:59 | あいそう ~ あいもん

Fri, 04 Jan 2008

愛日(あいじつ)

冬の日光のこと。夏の日光は畏日(いじつ)という。
中国の春秋時代、人を冬の陽射しにたとえて穏やかな性格を表した「趙衰(ちょうし)は冬日の日なり」という言葉があり、「春秋左氏伝」には注をつけて「冬日愛すべし、夏日畏るべし」とあることから来ているそうです。
運命の迷宮:和歌、漢詩ほか

posted at: 12:07 | あいかた ~ あいそ

埃(あい)

一の百億分の一(10の-10乗)のこと。分、厘、毛・・・の続きに登場する。
小さな数の単位としてホコリというのは感覚的に分かりやすい。
命数法 - Wikipediaによると漢字文化圏で定義されている最小(ただし一説)は「涅槃寂静」で10の-24乗。

posted at: 01:52 | あ ~ あい-かご

このブログについて

このブログは、私michisuが国語辞書『大辞泉』(小学館)を1日何ページかずつ読み、読んだなかから一つの言葉を選び出して毎日記録するという試みです。
大辞泉は2864ページあり、今の予定では1日に3ページ読むつもりなので、全部読み通すのに955日かかります。全ページを読み終えた時点でこのブログは終了します。

なぜ大辞泉?

大辞泉は私がまだ和歌山の田舎で高校生をやっていたときに発売された国語辞書です。誕生日になんか買ってやると親がいうので買ってもらいました。以来今に至るまで、手持ちのうちでいちばん分厚くいちばん重く字がたくさん詰まった本なので、これにしました。

なんでそんなことするの?

詳しくは書きませんが賽の河原で石を積むようなことです。たいして意味のないことを長く続けることが目的です。(忘れっぽいので全部読んでもたぶんほとんど身につきません)
以前にも一度やってみたことがありますが132ページで挫折しました。今度は完遂したいと思います。

読んでどうするの?

せっかくなので(モチベーション維持の意味もありますが)毎日アウトプットします。連想した言葉を並べる、検索して気になったページをリンクする、といったことも考えていますが、こういった加工方法については試行錯誤するつもりです。

あんただれ?

michisuについてもっと知りたいという方はこちらをご覧ください。
michisu's tumblelog

posted at: 01:52 |